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名古屋高等裁判所 昭和38年(く)10号 決定 1963年3月18日

少年 M(昭二二・三・八生)

主文

本件抗告を棄却する。

理由

本件抗告の申立書には、単に原保護処分決定に不服であるから、抗告の申立をする旨の記載があるにとどまり、右決定にいかなる法定理由に該当する事由があるかについては、なんらの記載もないこと明らかである。それ故、本件抗告の申立は、不適法であるといわなければならない。(少年法三二条、少年審判規則四三条二項参照)のみならず、一件記録(少年調査記録を含む)を精査しても、原決定には、決定に影響を及ぼす法令の違反、重大な事実の誤認又は処分の著しい不当があることを疑わせるような点は、いささかも発見することができない。よつて、少年法三三条一項、少年審判規則五〇条に則り、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 影山正雄 裁判官 吉田彰 裁判官 村上悦雄)

参考

抗告の申立

名古屋市端穂区○○町×丁目××番地

少年 M当一五歳

右の者に対する少年審判(刑事)事件に付名古屋家庭裁判所に於て昭和三八年二月一八日審判の言渡しがありましたが被告は右裁判には不服でありますので抗告の申立をします。

昭和三八年二月二五日

右少年M

右未成年者に付後見人

名古屋市端穂区○○町×丁目××番地

右○谷○蔵

名古屋高等裁判所刑事部 御中

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